come on a my house 平原綾香
ふと思った。
平原綾香本人としては、どんな気持ちなのかなあと。
そして、今は亡き江利チエミとしては?
それは、6月26日水曜日に発売されるHey! Say! JUMPの11作目となるニューシングル「Come On A My House」のことが、気になっていたからかもしれない。
確かに、Hey! Say! JUMPは、ジャニーズ事務所所属の次世代にふさわしいアイドルグループで、2007(平成19)年9月24日の結成、同年11月14日発売のデビューシングル「Ultra Music Power」のオリコン週間シングルランキングでの初登場1位の記録、などとあって、現在も勢いのとどまるところを知らない。
この度発売されることになるニューシングルは、ハウスバーモンドカレーCMソングで、「家へおいでよ」という邦題のごとく、Hey! Say! JUMPの親しみやすさのいっぱいにあふれる内容。
あの2003(平成15)年12月17日の「Jupiter」でのデビュー以来、長きにわたる歳月を経て大切にされ続けているクラッシックのカヴァーによるシングルとアルバムを発売している平原綾香のことだから、素直に嬉しいんだろうなあ。
いかなるジャンルであれ、素晴らしいものを長く伝えられる希望として。
「Come On A My House」
タイトルは同じでも、時代が流れるにつれ、ありとあらゆる楽曲に変化するものだと実感。
さかのぼってみますと、ことのはじまりは1949(昭和24)年、当時12歳の江利チエミから。
東京市下谷区(現・東京都台東区下谷)出身の3男1女の末娘。
福岡県田川郡添田町出身の父は、独学でクラリネット奏者に上りつめて、軍需工場の作業での負傷から、独学によるピアノ弾きに転向するなど、"音楽センス"の素晴らしい人物。
チエミ出生当時は、吉本興業所属の船のバンドマスター。
母は、SKD(松竹歌劇団)が東京にできる前の宝塚歌劇の前身のようなレビュー一座・東京少女歌劇出身の女優。
後に浅草の軽演劇の舞台に立ち、吉本興業所属の名喜劇女優に。
チエミを身ごもり、身体を壊してしまったことで、引退。
そして戦後の混乱期、師との喧嘩別れで失職した父がマネージャー、陸軍士官学校出身で英語も堪能のエリートだった長兄が付き人、という3人4脚による芸能活動を始めることに。
すべては、「生活を支えるため」。
おもに進駐軍のキャンプまわりの仕事をこなす過程で、ドリス・ディの「アゲイン」などを習得して、ジャズ歌手を目指すことに。
進駐軍のアイドルとなり、特にかわいがってくれた兵士から「テネシーワルツ」という運命のレコードをプレゼントされたことで、自身のデビュー曲とすることを、心に決めたという。
「テネシーワルツ」は、1950(昭和25)年のパティ・ペイジのカヴァーが世界的なミリオンセラーになったことで知られる名曲。
レコード会社のオーディションに立て続けに落選して、最後の頼みの綱であるキングレコードに合格。
1952(昭和27)年1月23日、自分の意志を貫き「テネシーワルツ/家へおいでよ」でレコードデビュー。
進駐軍まわりでの"エリー"という愛称がそのまま芸名に。
もちろんレコードは大ヒット。
そして、時は流れて...。
平原綾香が「テネシーワルツ」のB面である「家へおいでよ(原題:Come On A My House)」を披露したのは、2006(平成18)年のコンサートツアー「4つのL LIVE TOUR 2006」にて。
原曲を歌うは、ローズマリー・クルーニー。
1951(昭和26)年6月6日に発売されて以来、ビルボードで8週にわたって1位を記録。
祖父・平原勉がトランペット奏者、父・平原まことが現役マルチリード奏者、姉・aikaも綾香自身同様サックス奏者で歌手であり、幼少よりジャズになじみのあったゆえ、さすがに歌は上手かった。
もちろん、江利チエミの歌唱力は抜群。
ただ、江利チエミのカヴァーは、やはり音が古いという不思議な感触。
古き良き懐かしさであることは言うまでもない。
♪家へおいでよ 私のお家へ あなたにあげましょ キャンディー
という歌詞から始まって、あげるものが増えてゆくらしく。
ツアーファイナルである6月13日の日本武道館公演での、「Come On A My House」を披露する平原綾香の歌唱力が抜群だったのは、もちろんのことだけど、
地方でのコンサートを観に行った時の、「Come On A My House」を歌う前に観客の好きなものを尋ねてメモをとり、歌で披露してゆくのが、なかなか面白い試みだったなあ。
中でも、女子高生からの学校名のリクエストを、そのまま受けて歌にするのが、笑えた。
2013-05-14 |
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