あまちゃん じぇじぇじぇ
NHK朝ドラ『あまちゃん』のヒロイン・"天野アキ=能年玲奈"の心境そのものかもしれない。
「じぇ」
それは、アキの祖母・夏(宮本信子)の暮らす袖ヶ浜地域の方言で、何らかの拍子による驚きの度合いを表現するもの。
「じぇじぇじぇ」
まさに、能年玲奈自身が、過去も現在も未来も、心から口に出したくなる驚きの言葉そのもののような気が...。
能年玲奈。
1993(平成5)年7月13日生まれの兵庫県神崎郡神河町出身。
兵庫県のほぼ中央に位置し、姫路から電車で1時間離れた場所とのこと。
山に囲まれた北近畿周辺の生まれなんだろうなあ、小学生当時は、友達と野山を駆け回ったり、いたずらしたり、とにかく毎日楽しいことを探し回っているような子どもだったという。
そして、後に演じることになる朝ドラヒロイン・天野アキ同様、いつも必死で、夢中になると周りがみえなくなってしまって、まっすぐにしか進めない、ちょっと不器用な女の子。
しかも、目立ちたがり屋で、「夢はパリコレのモデル」と平気で口に出したりとか。
中学生になって、ローティーン向けファッション雑誌『ニコラ』のモデルだった新垣結衣に憧れ、ニコラ読者モデルオーディションに応募。
そして、2006(平成18)年の第10回ニコラモデルオーディションで、グランプリを獲得。
念願だった新垣と同じレプロエンタテインメントに所属後、その年の10月号より専属モデルとして、2010(平成22)年5月号まで活動。
その2010年に入ってから、女優として映画やテレビドラマで活動することに。
能年自身、当初は女優に関して"演技する人"という単純な印象でしかなかったものの、実際の女優の演技に触れる過程で、「難しいけど面白い仕事」と実感。
かつて思春期だった頃の能年曰く、人見知りでぐうたらで"生ゴミ"(?)みたいで、走ったり泳いだりするのも億劫、自身があまり好きになれなかった反動からなのか、"役"のためとなると、映像に映るという喜びから気持ちが高揚するという。
特に、高校に入る時に上京を決意した際には、母親が賛成してくれず、感情がはじけて、ばぁーっと泣き叫んじゃったとか。
事務所から、NHK朝ドラ・ヒロインのオーディションを受けることを勧められた時は、驚きで戸惑ったという。
しかも、能年自身抱く"ライオン"と"王様"の印象の強いNHK朝ドラの脚本を、かねてから憧れの宮藤官九郎が手かけると聞き、勝ち取りたいうという思いが強くなったとのこと。
オーディションの参加者は1,953人。
緊張と興奮いっぱいの気持ちでオーディションを受けて、最終審査としてNHKに出向いた時、
「この台本を読んで下さい」
と、いきなり封筒を渡され、聞かされていないことに惑わされながらも開封すると、
「ヒロインは能年玲奈に決定!」
それでも気づかずに、セリフを必死で探していると、繰り返し読むよう促されて、3回ぐらい読んだところで、
「つまり、ヒロインは能年玲奈さんに決定です!」
能年曰く、「うぉおおお!」となってしまい、現実なのか、ドッキリなのか、訳がわからず、宙に浮いている感じだったという。
「ビックリして興奮して鼻息荒くて、空飛べるんじゃないかってくらいだった」と。
2012(平成24)年7月26日木曜日、NHKで正式発表。
チーフプロデューサー・訓覇圭氏語る起用理由は、
「みずみずしさあがあって、フレッシュ。キラキラして爽やかな印象。不器用な子だけど、エネルギーがあって、ヒロインとピッタリ」
宮藤官九郎曰く、
「不器用だけど、それがいつ爆発するかわからない魅力、可能性を感じる」
能年玲奈曰く、
「道路に鹿が横切るくらいのド田舎から、東京に出てきてついていけなかったところは、ヒロインとリンクする」
「宮藤さんの作品には出たいと思ってたんです。ずっとスクリーン越しに電波を送っていました」
「すごく不安に思うことはあるけど、身体は頑丈なので!倒れそうになっても、意識を失っても、立っていられるように、頑張りたいと思います!」
ほぼ新人女優として、NHK朝ドラ・ヒロインとともに成長してゆく。
2004(平成16)年放送の『天花』のヒロイン・藤澤恵麻以来、9年ぶりかなあ。
海女としての素潜りの特訓は、8月にプールと伊豆の海での積み重ね。
そして、9月よりロケ地・岩手県久慈市での水中撮影。
東北の"いかつい海"を見た時は不安にさせられたものの、いざ潜ってみると、かわいらしい魚がそよそよと泳いでいて、「もっと潜りたい」と。
秋が深まるにつれ、だんだん外気や海も「ひょぉぉぉぉぉっ」と寒くなっても、逆にアドレナリンが出て「うぉおおおおっ!」って思って頑張ったらしく。
撮影中は個性的な出演者に囲まれての進行とのことだけど、能年玲奈特有の擬態語や擬声語をまじえての"能年語"あるいは"能年ワールド"全開の語りも、充分過ぎるほど個性的で面白いや。
この度のNHK朝ドラでは、能年玲奈はもちろんのこと、誰もが
「じぇじぇじぇ」
と強く感じることばかりの、楽しいものになりそうだ。
「じぇじぇじぇ」といえば、4月2日火曜日放送の第2回。
ヒロイン・アキの母・春子(小泉今日子)を24年ぶりに北三陸へ帰郷させることになる、春子に片想いの大向大吉(杉本哲太)からの偽メール。
英単語の"j"を使った携帯電話の顔文字、これから定着しそうな気が。
"j"で「じぇ」
"jj"で「じぇじぇ」
"jjj"で「じぇじぇじぇ」
面白い。
最後に、ふと思った。
能年玲奈自身も、現役の海女さんも、実際の素潜りで採り終えるまでの気持ちというものは、いかほどのものなのか。
国産の生ウニ・イクラで鮮度の高いと評されるのは、北海道、青森県、三陸、とのことだけど、優劣はつけられないなあ。
誰もが必死なもの。
より良いものを全国に贈りたいと。
「じぇじぇじぇ」と驚かせて感動させるくらいに。
2013-03-28 |
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