あまちゃん キャスト 宮本信子
この大女優の陰の存在感が、今回のNHK朝ドラヒロイン・能年玲奈を、能年演じる天野アキを、まとめて後押ししてゆくことになるのかも知れない。
4月1日月曜日より、いよいよ待望のNHK朝ドラ『あまちゃん』第1回が放送された。
初回視聴率は20.1%。
2006(平成18)年放送の『芋たこなんきん』の初回視聴率20.3%以来、7年ぶりの20%の大台を超える好発進。
前作の突飛で重い物語の展開ばかりが続くゆえに賛否両論の嵐だった『純と愛』の反動に助けられた要因も後押ししているだろうけど、やはり東北の北三陸の青々しく澄み切った海と、ヒロイン・能年玲奈演じる天野アキの初々しさと瑞々しさと爽快感が、見事に重なった結果とも言えるかもしれない。
そして、脚本を手掛ける宮藤官九郎特有のクドカンワールド、大友良英の軽快な音楽も、素晴らしい。
ただ、どのドラマでも言えることだろうけど、第1回は様子見の意味合いも兼ねた御祝儀のようなもの。
クドカン流の手法が、NHK朝ドラとしてどれだけ受け入れられるかは、今後の展開次第。
物語の中盤以降には、2011(平成23)年3月11日金曜日に発生したあの「3.11」こと東日本大震災と、その後の人たちの心情も描くとのこと。
明るすぎず、重すぎず、かつこれからへのメッセージを含めた解かりやすい展開にしてゆくのかなあ。
それにしても、今回の朝ドラヒロインは、本当にかねてからのNHK朝ドラの王道である、演じるヒロインとともに新人女優も成長する物語になりそうで、楽しみだ。
そして、NHK朝ドラヒロイン・能年玲奈の存在感に光を当てて導いてゆくこととなる、陰の存在感も忘れてはいけない気がする。
その陰の存在感とは、アキの祖母・夏を演じナレーションも兼ねる、宮本信子。
海女として海に潜って、ウニをたくさん獲ってきた夏の仕事ぶりにアキが惚れ込むことから始まって、夏と反目する春子に東京に連れ戻されるのを拒否した引っ込み思案のアキを海に突き落として、海女になる決心をさせてくれることに。
そして、アキの新人海女としての修業。
第1回の初登場での時代背景は、2008(平成20)年の夏。
この時の天野夏は64歳。
見るからに引退なんて言わせまいとする気の強さだなと実感。
いずれにせよ、これからの物語の要所要所での出演と存在感が、アキと能年玲奈を導いていくかのよう。
そして、あの東日本大震災の後も、高齢ながらもたくましく生き抜いてゆくことになるのかもしれない。
忘れてはいけないものを伝える代弁者として。
宮本信子、そして東日本大震災。
ふと思い出した。
2011(平成23)年4月に公開された映画『阪急電車 片道15分の奇跡』。
三宅喜重の監督、有川浩の原作、岡田恵和の脚本、吉俣良の音楽、それぞれの素晴らしさはもちろんのこと、
主演の中谷美紀の存在感をはじめ、兵庫県出身の戸田恵梨香、南果歩、有村架純、芦田愛菜、相武紗季、鈴木亮平、大阪府出身の谷村美月、
主題歌「ホーム」を歌う、大阪府出身のaiko、
素晴らしかった。
そして、宮本信子が演じる年輩の女性・萩原時江。
長く生きてきた人間としての重み、そして存在感、
素晴らしかった。
この年の宮本信子。
第36回報知映画賞と第21回日本映画批評家大賞の助演女優賞、第35回日本アカデミー賞の優秀助演女優賞を、それぞれ受賞することに。
今回の『あまちゃん』。
どのようなメッセージを残してくれるのだろうか。
2013-04-02 |
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