阿部サダヲ 創意工夫 下剋上受験
前年2016(平成28)年秋頃の購入以来、つい魅入ってしまった。
ただでさえ混沌とした教育問題の尾を引く中、中学受験の当たり前になりつつある御時世ながら、進学塾に通わず最難関中学受験合格の実話となれば、やはり否応なく惹かれてしまうもので...。
殊に教育となれば、2000年代からの学校での"ゆとり教育"ならではの空白を穴埋めすべく、取り戻そうと、進学塾や予備校での勉強にいそしむ人たちが増えているだけに、教育への出費は必要不可欠...。
しかし、悲しいかな、両親の仕事での稼ぎが少なければ、悩みを深めてしまうもの...。
それだけに、金銭面における創意工夫も必要不可欠に...。
そのような悶々とした思いから、何気に書店で目にして購入することとなったのは、2014(平成26)年7月18日金曜日発売の『下剋上受験 - 両親は中卒 それでも娘は最難関中学を目指した!』(桜井信一/産経新聞出版)...。
失礼ながら、著者自身が中卒ゆえの負い目あってなのか、偏差値41という娘の成績の低さと遠い将来の行く末を案じて、偏差値71の最難関中学受験のため、昼はガテン系仕事、夜は娘と猛勉強、そして朝まで娘のための予習に専念した父親の奮闘記として描かれており...。
振り返ること、教育にも波乱と紆余曲折はあるもので...。
遠いいにしえより、いわゆる石油が主体の化石資源が皆無に近い中で、より良き方向へ進むために必要不可欠なのは教育であることは、いつの時代も変わらないもの...。
あの1945(昭和20)年8月15日の日本の敗戦に伴う直後の混乱と貧しさをバネに、より良い日々の暮らしを求めて這い上がって、1960年代には高度経済成長期を享受...。
中でも、1970年代と1980年代は、教育熱がより高まることになって...。
たしかに、"受験戦争"や"偏差値教育"と言う言葉と弊害らしきものが、突出して一人歩きしたかのようだったけど、"文系"に求められる読解力と、"理系"に求められる応用力が、実社会で活かされることには変わりはないものゆえに、否応なしに考えさせられてしまうもの...。
学業は、あくまでも自分個人との戦い...。
いわゆる"対人力"は、課外活動や地域活動や家族・友人・知人との何気ない会話から...。
この二つを併せ持った上での見方と考え方を、改めて求められているんだろうなあ。
私立中学受験...。
時代の流れとして大勢を占めているということになるのかもしれないや。
この度のドラマ化作品となる、この年1月13日金曜日より放送開始のTBS金曜ドラマ『下剋上受験』...。
阿部サダヲが演じるは、著者のモデル。 何度も"中卒の壁"ゆえに"見えない天井"を痛感させられつつも、娘への愛情だけは誰にも負けず、元不良ならではの持ち前の真向きさと明るさと熱血ぶりで、貧乏を楽しく生きる日々を過ごす、スマイベスト不動産勤務の営業マン・桜井信一を...。
深田恭子が演じるは、いつも明るく節約上手のテキパキ専業主婦。 平凡でも貧乏でも家族一緒なら幸せゆえ、笑って仲良く暮らせればそれでいいという楽天家。 夫・真一同じ中卒で元ギャルだった妻・香夏子を...。
この二人ならではのコメディだったら、肩肘張らずに観ていられそう...。
そして、山田美紅羽が演じるは、信一と香夏子の一人娘で小学5年生の佳織...。
負けず嫌いで明るく元気とあって勉強はできると思っていたが、たまたま受けてみた全国共通小学生テストの結果は“偏差値41”。 すなわち“落ちこぼれ”だと知って落胆。
ほどなく、信一の熱い説得で受験を決意。 七転八倒しながら憧れの最難関中学・偏差値72の桜葉学園受験することになるという。
あの井上ひさし構想、山田洋次監督・脚本、吉永小百合と二宮和也のダブル主演である、2015(平成27)年12月12日土曜日より公開の映画『母と暮らせば』で演じた、すみれという少女から、約1年1ヶ月後か...。
役どころとともに、今後の伸長かつ成長を期待できるゆえに、見逃せないや。
この親子による人生大逆転にかける家族愛を描く笑って泣ける「受験ホームドラマ」か...。
ドラマでも現実でも、今後の良い意味での布石になる予感の高まりが...。
もし、本放送終了後ほどない頃のDVD/Blu-ray発売となったら、繰り返し鑑賞することになりそう...。
2017-01-10 |
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