松岡茉優 現代っ子 成長物語 水族館ガール
としての等身大の姿が、ますます目に浮かんできそう...。
原作は、あの2011(平成23)年3月17日木曜日発売の木宮条太郎の小説『アクアリウムにようこそ』(実業之日本社)。
2014(平成26)年6月5日木曜日には、改題した『水族館ガール』(実業之日本社文庫)...。
主人公の仕事における拙さが、ありのままに描かれながらも、直属の先輩との関わり合いと成長ぶりには、ほろ苦くても温かいものが...。
2015(平成27)年7月16日木曜日には、『水族館ガール2』(実業之日本社文庫)...。
直属の先輩からの手を離れて、初めての新人教育と葛藤と成長ぶりが...。
イルカの生態を中心に、ペンギンの生態など、海洋生物の生態はほぼすべて登場する面白さはもちろん、普段知ることのない水族館の裏側の話が、もりだくさん...。
いずれも強く痛感させられるのは、「テーマパークにするか博物館にするか」という重い言葉...。
保護を優先するか、人間の生活を優先するか、たぶんこれは永遠に結論が出ない議題なのかなあ。
それでも、理想に近づけようとする努力と試みなしでは、先へ進めないものだから、しばしば考えさせられてしまう。
以上の悶々とした思いのまま、6月10日金曜日から毎週金曜午後10時より全8回放送のNHK・ドラマ10『水族館ガール』が、いよいよ...。
着実に若手実力派女優として磨きをかけている松岡茉優演じるは、主人公・嶋由香。
大手商社入社3年目ながら、ミスは多い、態度もなれなれしい、上司には睨まれてばかりの、いわゆる現代っ子気質が災いしてか、系列のはまかぜ水族館へ異動。
商社での慣れたOL生活とは大違いの、イルカや生き物たちと向き合う日々は初めてで、手探りのことばかり。
特に、哺乳類の中で人間の次に賢いといわれるイルカたちは手強く、それ以上に、生き物を扱ううえでは容赦ない直属の先輩飼育員・梶良平(桐谷健太)との関わりは、まさに悪戦苦闘。
並行して、オタクで無口な今田修太(澤部佑)、姉御肌の吉崎一子(西田尚美)、さらにはクールな総務課長・倉野久幸(石丸幹二)や謎の館長・内海良太郎(伊東四朗)たちに鍛えられ、飼育担当になったイルカもソッポを向くばかりの台風のような日々。
それでも、持ち前の前向きな性格で壁にぶつかり、一癖も二癖もある飼育員たちの内面を知るにつれ、徐々に水族館飼育員の顔つきになって...。
しかし、生き物を相手にしているこの仕事、決して慣れや気合だけでは解決できないことばかりだった。
ほかには、内田朝陽や足立梨花も出演するのか...。
音楽は、2001(平成13)年10月1日月曜日より放送のNHK朝ドラ『ほんまもん』や、2007(平成19)年1月7日日曜日より放送のNHK大河ドラマ『風林火山』の千住明が手がけ、明るいながらもドラマの持つテーマの深さを余すところなく洗練させたクラシックに...。
嬉しいことに挿入歌には、小学1年生時代の金魚に餌をあげる係活動からのシャレた抜擢を重視(?)したからか、国民的3人組グループ・いきものがかりの歌う「夢題~遠くへ~」。
山下穂尊の作詞・作曲、壮大かつ、吉岡聖恵の力強いヴォーカルの際立つ感動的なバラード、楽しみだ。
中でも、桐谷健太演じる由香の先輩飼育員・梶良平...。
人とのコミュニケーションは苦手でも、イタズラ好きのバンドウイルカのことは、誰よりも解かっているらしく、由香との関わり合いと分かち合いが、一番の観応えになるのかもしれない。
とにかく、松岡茉優のNHK連続ドラマ初主演、待ちきれないや。
ますます飛躍することになるんだろうなあ。
「...何でもいいから、考え続けろ。 この仕事、考えることを止めた途端に、単なる物好きになってしまう。...」
かの原作の件とともに...。
2016-05-01 |
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