マッサン あらすじ ネタバレ 第13週
「急いでは事をし損じる」。
12月22日月曜日より放送。
あの山崎工場の完成から3年の歳月が流れて...。
いわゆる曲がり角となる展開を垣間見るかのような物語が...。
時は1928(昭和3)年、政春(玉山鉄二)とエリー(シャーロット・ケイト・フォックス)の迎えた養女・エマは4歳に...。
しかし、子育てに奮闘するエリーは、エマのあまりの頑固に翻弄、育児の難しさに悩まされる日々にあって...。
その間に、ヨーロッパにウィスキーづくりのために留学していた鴨居(堤真一)の息子・英一郎(浅香航大)も帰国。 政春の手掛けるウィスキー製造は順調に進捗。
一方、鴨居商店は、これまでの飛ぶ鳥を落とす勢いの長続きしないご時世もあって、赤字続きに。
窮地を脱しようと、鴨居は倒産した横浜のビール工場買収を発表した。
間もなく、樽の中に寝かせてあるウィスキーをすぐ飲めるよう厳命を受けた政春は、ウィスキーのブレンドを開始。
納得のいくウィスキーの味を出すため、政春は休日返上でウィスキーのブレンドを試みるも、なかなか進展しない。
そこへ、広島から早苗(泉ピン子)エマに会うために、大阪の亀山家へ。
折しも、エマのわがままぶり頑固ぶりは日増しに増長。
エマを持て余すエリーを見かねた早苗は、エマを目に入れても痛くないと言わんばかりの甘やかしぶり。
エリーは口を出せないまま...。
ようやくウィスキーのブレンドを仕上げた政春は、味に納得しきれないまま、鴨居に試飲へ。
鴨居は商品化を決定。
工場稼働から4年後の販売開始を前提に事を進めて、従業員の生活の確保を第一に考える鴨居の決意は揺るがないまま。
しかし政春は、納得のできる味になるまでの原酒の熟成に10年かかることを理由に反対。
納得のいかないウィスキーの商品化への憤りのまま、エリーに愚痴をこぼした政春だったが、早苗は聞き逃さなかった。
早速、早苗は遠い将来を考えエマを連れて広島へ帰るよう、政春に強く言い始めた。
それからしばらく後に、早苗は広島へ...。
ほどなく、鴨居商店によるウィスキーの試作品が完成、ウィスキー通で知られる百貨店の幹部に試飲へ。
試作品をプレゼンした鴨居だったが、百貨店の幹部からは散々たる酷評。
気を取り直した鴨居は、ウィスキーの発売日を4月に設定。
その日までに全力を傾けてウィスキーを完成させるよう鴨居から厳命された政春は、再び奮起した。
発売日まであと1ヶ月という時期に、政春はようやく納得のいく味を作り出すことに成功した。
1929(昭和4)年4月1日、初の国産ウィスキーの発売日、夕食の席で味わう政春の夢の結晶にエリーは感無量。
ところが、これまでの必要経費を加味した上での高値に加えて、ウィスキー特有の煙臭さが、日本人に受け入れられず、売上不振に...。
同時発売の太陽ビールも、思うようには売れないまま。
落胆する間もなく次の行動に移り始めた鴨居は、日本人に好まれるウィスキーづくりのため不評だった煙臭さを解消するよう、政春に厳命した。
しかし、本場スコットランド独特のスモーキーフレーバーはウィスキーの命とする政春は猛反対。
二人の激しい対立を見るに見かねた俊夫(八嶋智人)は、政春の職人の心意気に触れたことあって、ウィスキー改良にあたり自分の腕を信じるよう政春を激励した。
そんな中でのこと、鴨居は事前の相談なしに、醸造を専門とする学者をスタッフとして雇用しようとする動きに、俊夫をはじめとする職人たちは激怒。 鴨居に抗議すべく、樽の貯蔵庫に立てこもってしまった。
この第13週の放送を終えて、NHK朝ドラ『マッサン』は年越しに...。
毎年大晦日恒例の『NHK紅白歌合戦』フィナーレの「蛍の光」で大団円となることのないまま...。
それだけ、翌年2015(平成27)年からの放送が、期待できると信じたいなあ。
初の外国人ヒロインとなったエリー役のシャーロット・ケイト・フォックスの可憐さと前向きさ、マッサンこと亀山政春役の玉山鉄二のこれまでと違った憎めない御曹司体質も魅力的であることはもちろん、周囲を固めるニトクセもフタクセもある登場人物も、魅力的だった。
この第13週では、かねてから気になっていた飛ぶ鳥を落とす勢いの鴨居商店社長・鴨居欣次郎役の堤真一、そして対になる代表格である職人気質の杜氏・俊夫役の八嶋智人、それぞれの存在感が、ますます強まってゆくかのよう。
つい思い出してしまった。
人生の理想と現実のハザマで生きていくせつなさ、愛と憎しみのハザマで生きていく苦しさを、それぞれの立場において表現、どちらよりの選択をするのかを考えさせられる作品として、2007(平成19)年4月中旬にBunkamuraシアターコクーンにて上演された、鈴木勝秀構成・演出によるシス・カンパニーの舞台『写楽考』を彷彿させるかのような展開を...。
わずか10ヶ月の間に150点近くの錦絵を残しながら、忽然と歴史から姿を消した東洲斎写楽(とうしゅうさい・しゃらく)という人物は、まさに不可思議。
生没年はおろか、本名さえも分からず、残るは独特の力強さを放つ作品のみ。
この写楽を題材にした傑作「写楽考」(作・矢代静一、1971年発表、1972年度読売文学賞受賞)が、大胆かつ斬新なアプローチにより現代に新たな輝きを放つことになって久しく、常に演劇の現代性を問い続けている気鋭の演出家・鈴木勝秀により舞台化されることになって...。
名作戯曲のエネルギーを現代に伝えるため、一部の役・セリフをカットし、カオスと閉塞感に満ちた江戸をスピーディーな展開で魅せてくれたことには、脱帽。
出演は、写楽を演じる堤真一のほか、、ドラマやバラエティはもちろん、2012(平成24)年4月より放送のNHK朝ドラ『梅ちゃん先生』での厳格な父親ぶりの好評だった高橋克実。 父・長塚京三譲りの演技派で劇作家・演出家としても注目の長塚圭史、個性的な役どころを演じることの多い実力派・西岡德馬。
女性陣では、あの2013(平成25)年10月より放送のNHK朝ドラ『ごちそうさん』でのイケズな義姉ぶりが話題となったキムラ緑子、七瀬なつみといった充実ぶり。
結局のところ、最後の最後ででせつなさや苦しさを浄化させるような希望を与えてくれ、生きるという素晴らしさを実感させてくれたのは、何よりだけど、やはり考えさせられる。
特典映像も役者さんの魅力が伝わってくる素敵なものだった。
なお、シス・カンパニー所属と言えば、俊夫を演じる八嶋智人もしかり。
堤真一と八嶋智人という演技者同士のせめぎ合いとぶつかり合い、ますます見逃せないまま、年末年始を迎えることになるとは...。
年明け早々、波乱の展開になるんだろうなあ。
2014-11-23 |
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