あすなろ三三七拍子 フジテレビ 柳葉敏郎
またまた心地よく笑えるドラマにめぐり逢えることになりそうだ。
ましてや、あの柳葉敏郎ともなれば...。
それは、7月15日火曜日より放送のフジテレビ21時枠の連続ドラマ『あすなろ三三七拍子』。
原作は、2010(平成22)年3月発売の同名小説。
現代の社会問題・教育問題・家庭問題の中で、ルポルタージュばりの鋭い切り口で、一躍注目を浴びるようになる一方で、2012(平成24)年1月放送のNHKドラマスペシャルと2013(平成25)年1月より放送のTBS日曜劇場の『とんび』に観られる心温まるドラマで知られるようになる、重松清。
脚本は、倉本聰主宰の富良野塾出身の吉田紀子。
原作を読み始めた当初は、一見ありえなさそうな設定に半ば冷めた気持ちだったものの、何気に読み続けてゆくうちに、静かに浸透するかのように、ハマッてしまった。
その物語のあらましとは、商社に勤務するごく普通の50歳の中年サラリーマン・藤巻大介(柳葉敏郎)が、応援団気質をこよなく愛する社長・齊藤裕一(反町隆史)から、リストラの代わりに社長の母校である存続危機の世田谷商科大学(現・翌檜大学)応援団へ、応援団長として社会人入学することに。
常に「学ラン着用」「返事は"押忍!"」「先輩の言うことは絶対」という、前時代的な基本精神の掲げられた応援団で、コワモテのOBたちに厳しく指導されながらも、「とにかく」「ひたすら」「懸命にやる」という"応援の哲学"を学んでゆき...。
後に加わることになる価値観の違う若い団員たちに囲まれ、「なんでこんなことしているんだろう?」と戸惑いながら団長を務める大介のカッコ悪いオヤジっぷりは、本当に面白おかしくて...。
若者であれ、オヤジであれ、学生の部活動であれ、大人の仕事であれ、一生懸命...。
大人になるということは、本音と建前の板挟みに葛藤しながら、仕事していくもの。
頑張っているすべての人たちへのエールそのもので...。
世代を超えた友情もふまえての、驚くべき設定の向こう側のさわやかな感動物語、不可思議な心地良さだった。
今回のドラマでのほかの出演者は、
強い信念を持つヒロインとして、応援団の精神を「悪しき男どもの慣習」と切り捨て、廃部に追い込むために刺客目的で入部した松下沙耶に、剛力彩芽。
大介の娘・美紀(飯豊まりえ)の彼氏であり、認めてくれない大介に命じられて応援団に入部することになる、金髪ピアスの今どきの大学生・保阪翔に、風間俊介。
チアリーダー部部長で、大介の世話を焼く葉月玲奈に、高畑充希。
大介の妻・広子に菊池桃子。
特別出演として、荒川剛には西田敏行。
この全体を通しての独特の"熱さ"は、
まさか一世風靡セピアの再来?
それは、1984(昭和59)年から1989(平成元)年にかけての毎週日曜日に、渋谷・NHK前路上にて寸劇・踊りなどを披露していた男性路上パフォーマンス集団・劇男一世風靡から派生したユニット。
凄まじい勢いだった。
2003(平成15)年12月発売となった嬉しい初DVD化作品で、
Music Video作品集『セピア・ファンタム+現在(いま)が好きです』、
1989(平成元)年7月31日に渋谷公会堂で行なわれたラスト・ライヴの模様を収録した映像作品『SEPIA FINAL』。
リーダーの小木茂光や哀川翔はもちろんのこと、
柳葉俊郎は、まさに鋭かった。
となれば、その頃の実績を大いに活かして、応援団らしい風格を醸し出してゆくことになる予感がしそうで、楽しみだ。
柳葉俊郎本人に限らず、ほかの出演者にとっても、良き見本を自身のものとする観応えとなりそう。
2014-06-21 |
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