新宿スワン 映画化 園子温監督
これは熱い映画になりそうな予感。
自主映画出身の園子温監督のかねてからの作風や若手のや新人への演技指導の厳しさはもちろんのこと、4月14日月曜日から5月9日金曜日までの浜松市中心街でのロケの喧騒が、大きく響いているかのよう。
それは、2015(平成27)年5月30日土曜日に公開の映画『新宿スワン』の撮影でのこと。
4月のロケ前半は、綾野剛や山田孝之、沢尻エリカら人気の俳優陣が出演するため、撮影初日からインターネットを通じて撮影情報が広まり、警備員を配置したものの対処が追い付かずに、見物人が殺到して撮影が一時中断するほど進行に支障。
しかも、見物人が周辺店舗の出入り口にとどまったために、地元商店からも苦情が寄せられるまでに。
後半は「地元が応援する姿勢を取らなければ」と立ち上がった市担当者はじめ市民ボランティアが路上の見物規制に活躍。“後方支援”が中断なしのスムーズな撮影に奏功。
ロケを受け入れたのは、浜松市観光交流課内のフィルムコミッション(FC)。
映画の舞台設定に合わせ、浜松市中心街の路上を東京・新宿の繁華街に見立てたというから、スゴイ。
FC担当者によると、人通りの多い市街地での長期ロケは初めての経験とのこと。
撮影地として映画に関わろうとする地域の人たちの前向きな考え方がありがたかったという。
肝心の映画とは、講談社刊『週刊ヤングマガジン』にて2005(平成17)年20号より連載中の、和久井健執筆の漫画作品『新宿スワン~歌舞伎町スカウトサバイバル~』が原作。
『新宿スワン 全巻セット』は38巻まで。
内容は、2000年代初頭の東京都新宿区歌舞伎町が主な舞台。 スカウトマンを主人公に、その成長と歌舞伎町裏社会を描いた作品。
この度の映画では、原作の冒頭から忠実に展開されるという。
主人公の白鳥龍彦(通称:タツヒコ)が歌舞伎町を拠点とするスカウト会社・バーストに入社したところから物語が始まり、
バーストが渋谷に進出する「渋谷AV編」、
闇金融を営む同僚との抗争を描く「闇金編」、
バーストの横浜進出を描く「横浜王国編」、
そしてとある事情で借金を背負ったタツヒコがスカウトマンからホストに転身し歌舞伎町のホストクラブで働く「ホストバブル編」、
スカウトに戻ったタツヒコがバーストのライバル会社ミネルバに潜入する「ミネルバ潜入編」、
タツヒコがスカウト会社バーストネオを立ち上げる「すすきの監獄編」、
ミネルバ創立メンバーが出会う過去話を描いた「歌舞伎町レクイエム編」、
タツヒコが森長千里と馬頭冬偉と共に新宿に戻った後を描く「バースト奪還編」、
辰巳幸四郎の死の真相を描いた「歌舞伎町レクイエム編パート2(復讐の連鎖編)」。
最後は、ヤクザ柚木組の跡目抗争が絡む物語の黒幕的な紋舞会・天野と真虎(まこ)との決着を描いた最終章「歌舞伎町ピカレスク編」で終了。
もちろんキャストも目が離せないや。
判明しているのは、
本作の主人公・タツヒコには綾野剛。
タツヒコをライバル視する野心家で卑劣なスカウトマン・南秀吉に山田孝之。
タツヒコをスカウトの道に誘い、奮闘するタツヒコを助ける謎の多い凄腕スカウトマン・真虎に伊勢谷友介。
タツヒコを“王子様”と信じ助けを待つ風俗嬢・アゲハに沢尻エリカ。
全般的にみれば、ある意味において純粋かつ壮絶な恋愛叙事詩、ということになるのかもしれない。
原作の冒頭から忠実に展開ともなれば、実際の上映の場合、劇場によっては珍しくインターミッション(途中休憩)を挟む二部構成となることもあり得る?
その点において、2009(平成21)年1月公開で、園子温原案・脚本・監督作品の映画『愛のむきだし』をつい思い出してしまった。
2015(平成27)年の春の到来が、待ち遠しい。
2014-05-28 |
共通テーマ:日記・雑感 |
nice!(0) |
コメント(0) |
トラックバック(0) |
編集
コメント 0