芙蓉の人 松下奈緒
2013(平成25)年5月、日本の最高峰である霊峰・富士山が世界遺産に登録されたことを、意識しての放送なんだろうなあ。
もちろん良い意味として。
世界遺産登録にふさわしい着実な環境保護活動の維持を通して、数年ごとの審査による登録剥奪とならないためにも、必要とされるドラマと言っても過言じゃないはず。
それは、7月26日土曜日21時より全6回放送となるNHK土曜ドラマ『芙蓉の人~富士山頂の妻』。
芙蓉峰とも呼ばれる標高3776mの日本最高峰・富士山を基盤にして、日本の気象観測が目覚しい発展を遂げることとなるきっかけとなる、およそ120年前の初めて富士山に挑んだ実在の夫婦の感動物語。
1895(明治28)年、不可能と思われていた厳冬期の富士登山を成し遂げた民間人・野中到(いたる)は、私設気象観測所を設置した富士山頂へ、ひと冬籠もっての観測に向かうところからはじまって...。
「1人であれば、夫は必ず死ぬであろう」と確信した妻・千代子は、夫とともに山頂に籠もるため、その計画を周囲に隠し、姑をあざむき、あらゆる方策を尽くして遂に決行。
前人未到の真冬の富士山頂で、寒さと高山病に苦しみながら、夫唱婦随の観測を開始しての紆余曲折が描かれるという。
原作は、新田次郎が1970年代初頭に発売の『芙蓉の人』。
厳しい状況の中、富士山頂に私設気象観測所を設置した民間人・野中到の偉大さはもちろん、家族のために生きた明治の女性の妻・千代子も素晴らしい。
これまでのテレビドラマ化においては、
1973(昭和48)年放送のNHKドラマでは、夫・到を長門裕之、妻・千代子を八千草薫。
1977(昭和52)年放送の東京12チャンネル(現・テレビ東京)では、夫・到を中村嘉葎雄、妻・千代子を五大路子。
1982(昭和57)年放送のNHKドラマ人間模様では、夫・到を滝田栄、妻・千代子を藤真利子。
そして今回、
妻・千代子を演じるのは、NHKドラマ10『胡桃の部屋』以来3年ぶりのNHKドラマ主演となる、松下奈緒。
夫・到を演じるのは佐藤隆太。
音楽は服部隆之。
しっかりと見届けようっと。
日本の最高峰として霊峰として世界遺産としての富士山を、未来永劫、大切にするためにも。
2014-04-29 |
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