蟹江敬三 あまちゃん 天野忠兵衛 映画 MAZE
まさに、悲しき「じぇじぇじぇ」と言ったところだ。
昨年大好評のNHK朝ドラ『あまちゃん』のヒロイン・天野アキこと能年玲奈はもちろん、他の『あまちゃん』出演者も、そして長きにわたってありとあらゆる個性的な名脇役ぶりを愛した多くの人たちも、大きな衝撃で...。
3月30日日曜日、蟹江敬三が胃ガンのために永眠。
享年69歳。
昨年2013(平成25)年12月には、すでに末期の胃ガンだったらしく....。
道理で今年1月からの、ライフワークであるテレビ東京『ガイアの夜明け』のナレーションを休養したのか、という実感でも...。
いくらなんでも悲しいや。
おそらく、あの『あまちゃん』で演じたアキの祖父で武骨な遠洋漁業の漁師・忠兵衛のように、長きにわたる遠い遠い海への漁に旅立ったんだと思いたいなあ。
「漁に出たからには、死んだものと思え!」
「日本のいいところを世界に伝えるために漁に出るんだ!」
あの温かみあるダミ声が忘れられない。
ただ、あの天野忠兵衛も、初めから遠洋漁業の漁師だったわけではないはず。
おそらく、2004(平成16)年4月下旬公開の映画『MAZE』で演じた沖合漁業の漁師のようだったかもしれない。
それは、62歳となった蟹江敬三の初主演映画で、舞台は高知県香美郡夜須町(現・香南市)。
題名の『MAZE(マゼ)』とは、漁師が漁をしている際に南側から吹き込む気象の変化を告げる風。
小旅行の帰りの海沿いのカーブでのトラックとの衝突による両親の転落死と、骨肉種手術による水泳の厳禁から、半死半生で奇跡的に救われたものの、重度のトラウマと両親を救えなかった悲しみにより、心を閉ざされた少年。
複雑な家庭事情ゆえの出自の少年の出戻りから、苛立ちを抱えながらも少年とともに暮らす母方の祖父で、昔気質の武骨な沖合漁業の漁師。
それぞれの気持ちのすれ違いで悶々としながらも、互いに歩み寄ってゆく姿が、とても温かくて...。
最後は、涙なしでは観られない。
まさに、生きるということは、ありとあらゆる寄り道を繰り返しながらの長い旅。
それゆえに、学び分かち合えることも、大きい。
蟹江敬三さん、天野忠兵衛さん、永遠の航海における幸せを祈って...。
2014-04-07 |
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